けんぽんちゃくしょくみょうせんいんぞう
この像は、蔵王堂城主堀直竒(ほりなおより)の母妙泉院(みょうせんいん)の画像です。 衣装が細かく正確に描かれ、気品のある顔立ちの表現などから、狩野派(かのうは・日本画の流派の一つ)の絵師(えし)が描いたものと思われます。また、この像は、桃山時代から江戸時代初期にかけて描かれた武将の婦人像の中でもすぐれた肖像画の一つで、非常に価値が高いものです。
指定:県
種別:有形文化財(絵画)
員数:1幅
時代:江戸時代前期(寛永1
所有者・管理者:正覚寺
指定年月日:昭和46年4月13日
詳しい解説
縦105センチメートル、横47センチメートル、裏書に「堀丹後守母堂妙泉御影 釈宣如 寛永十六年初夏廿九日書之」とあって、東本願寺法主宣如の裏書がある。蔵王堂城主堀直竒の実母妙泉院(天正8年4月6日歿)の画像である。薄水色無地の頭巾をのせ、黒紅地蓮模様の小袖をつけ、堀家の家紋(釘抜)を大きくあしらった白地三重襷五弁花文の打掛をまとって安坐した姿で、衣裳の精緻な描写、貴品のある容ぼうの表現などから画技に熟達した狩野派の絵師の手になるものと思われ、桃山時代から、江戸初期にかけて写し描かれた武将の夫人像の中でも傑出した肖像画である。
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