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菊地家住宅  


 この家は海岸に近く、山を背にして建てられています。屋根は寄棟(よせむね)づくり、茅(かや)ぶきです。大きさは正面が11間(19.8メートル)、側面が5間(9メートル)あります。家の中央表に「おいえ(居間)」があり、その下手に土間、台所を、上手に座敷が3室あります。「おいえ」は天井が高く作られています。座敷は畳敷きになっています。  この家が建てられたのは文政8年(1825)で、棟札が残っています。

指定:県
種別:有形文化財(建造物)
員数:1棟
時代:江戸時代後期(文政8
所有者・管理者:個人所有
指定年月日:昭和56年3月27日

詳しい解説

 佐渡の民家は地域によって微細な相違があるが、共通項が多く、大きくは一つの類型に属するといってよいであろう。平面はまず、中央表に広い「おいえ」をおき、その裏に「なんど」を配し、下手に土間と台所、上手に座敷各室を配するのであって、その座敷の数や性格によってさらにいくつかの型に細分することができる(「新潟県民家緊急報告Ⅳ」は4種に分類している)。菊地家は座敷部を3室とし、「ざしき」のわきに入側を付し、「つぎのま」3畳に式台をもつ型である。  この家屋は佐渡東海岸に近く、山を背にして建つ。寄棟造、茅葺で、桁行11間、梁間5間の規模をもつが、下手の1間通りは後世の増築であるから当初は桁行10間であった。3間4方の「おいえ」は天井が高く、土間境の大黒柱、四周の指物、井桁に組まれた梁組など、太い構造材によって壮大な趣を呈する。「さしき」のわきに半間幅の入側縁をもつが、敷居を取りはずして畳を敷き詰めると15畳の部屋になる。古くはそのような使い方があったのであろう。座敷部はすべて畳敷、棹縁天井、長押をもち、「おいえ」とは対照的な意匠を示す。  この家には文政8年(1825)の棟札がある。これまでの調査では佐渡の民家で17世紀に遡るものが知られておらず、また建築年式の判明する例も極めて少ない。この家屋は保存状態も良好なので、佐渡を代表する民家の一つとして挙げられよう。

所在地

佐渡汽船 両津港から東海岸線車で70分/佐渡汽船 小木港から車で30分

問い合わせ先

佐渡市世界遺産推進課
〒952-1209  佐渡市千種246-1
TEL:0259-63-3195   FAX:0259-63-3197

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