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下畑玉作遺跡


 佐渡の国仲平野には多くの玉作遺跡があります。この遺跡もその一つで、海抜4メートル前後の低地帯にあり面積は約2,980平方メートルです。現在は水田や畑になっていますが、2度の発掘調査で内容がはっきりしました。  出土した管玉(くだたま)の製作工程を示す遺物は、管玉の材料の鉄石英、碧玉(へきぎょく)、メノウや工具の石鋸(せっきょ)、平砥石(ひらといし)、柱状砥石、台石などです。他に土器(弥生時代後期、縄文晩期)や石器などが出土しています。また、5基の土坑墓(どこうぼ・地面に穴を掘って作った墓)と思われるものも見つかりました。この遺跡は弥生時代の玉作りとその時代を知る上で重要な遺跡です。

指定:県
種別:記念物(史跡)
時代:弥生時代
所有者・管理者:個人所有地
指定年月日:昭和48年3月29日

詳しい解説

 佐渡国仲平野には多くの玉作遺跡が存在し、本遺跡もそのうちの一つである。遺跡は面積約2,980平方メートルで、海抜4メートル前後の低地帯に形成され、現在は水田及び畑地となっている。  早くから玉作関係の遺物が採集され、玉作に関する遺跡としてその存在が知られていたが、昭和46・47年の2度の発掘調査により資料の内容がより充実し、さらに5基の土坑墓も検出された。  土器はいわゆる「竹ノ花式」と呼ばれる櫛目文を主体とする弥生時代後期の土器が大半を占めているが、口縁部に変形工字文様帯を持つ繩文晩期石倉式の土器片も採集されている。これは佐渡の各玉作遺跡で確認されており、佐渡の弥生文化の系統を考える上で注目に価する。石器は石鏃、磨製石斧、環状石器が出土している。さらに管玉の製作工程を示す遺物が出土している。石材は鉄石英がもっとも多く、他に碧玉、メノウがある。また工具の石鋸、平砥石、柱状砥石、台石があり、使用法不明の石針も出土している。さらに桃・胡桃(くるみ)等の自然遺物も出土している。墓坑とされている5基の土坑の形状は長さ4メートル前後の細長いものと2メートル前後の小判形のものがある。墓坑からは土器や剥片の他に、墓標と思われる河原石、炭化米、木棺と思われる木片、骨片、歯が出土している。  本遺跡は弥生時代の玉作りとその社会的背景を理解する上に重要な遺跡である。

所在地

佐渡汽船 両津港から車で30分

問い合わせ先

佐渡市世界遺産推進課
〒952-1209  佐渡市千種246-1
TEL:0259-63-3195   FAX:0259-63-3197

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