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無名異焼


 無名異焼は、佐渡金銀山の鉱脈の近くから採れる無名異土(むみょういつち)と呼ばれる酸化鉄を多く含んだ赤色粘土を用いた佐渡の伝統的な焼き物です。江戸時代後期に始まったとされ、主に茶器や花瓶などが作られてきました。  伊藤窯一(よういち・五代伊藤赤水)は相川地区の無名異焼窯元「赤水窯(せきすいがま)」の四代伊藤赤水の長男として生まれ、大学卒業後、祖父である三代伊藤赤水のもとで修行し、無名異焼の技法を習得しました。  その後、扱いが難しいとされる無名異土に独自の工夫を加えて作品を作り、全国規模の展覧会で受賞を重ねてきました。  芸術性の高いその作風は、特色のある地元の素材を活かした伝統的な技法を基にしながら、無名異焼の世界に新しい一面を造り出したものとして高い評価を受けています。  

指定:国
種別:重要無形文化財(工芸技術)
所有者・管理者:保持者 伊藤窯一(五代 伊藤赤水)
指定年月日:平成15年7月10日

詳しい解説

 無名異焼は、佐渡に伝わる伝統的な陶芸技法で、江戸時代後期に始まったとされている。佐渡金銀山の鉱脈近くから産する無名異土と呼ばれる酸化鉄を多く含んだ赤色粘土を用いた陶芸で、仕上がりも赤茶色の地肌を特徴とし、幕末以降、主に茶器や花瓶などが作られてきた。  今日の無名異焼は、無名異土という素材をいかした伝統的な技法をもとに独自の創意工夫が加えられ、地方的特色をもちながら高度な芸術的表現を可能にする陶芸技法として高く評価されるものである。  伊藤窯一(五代 赤水)氏は、相川地区の無名異焼窯元「赤水窯」の四代伊藤赤水の長男として生まれた。京都工芸繊維大学窯業工芸学科を卒業後帰郷し、祖父・三代伊藤赤水のもとで伝統的な無名異焼の技法を習得した後、技法上の研究を重ねて、技の錬磨に努め、その技法を高度に習得した。  同氏は、粘性に乏しく乾燥後の収縮率が大きいことなどから扱いが難しいとされる無名異土の特性を熟知した上で、佐渡島内各地の異なる性質の土を巧みに混合することにより、安定した形成を確保するとともに、焼き上がりの色調に変化をもたせるなど、独自の工夫を加え、全国規模の展覧会で受賞を重ねている。  極めて高い芸術性を備えたその作風は、特色ある地元の素材を活かした伝統技法を踏まえながらも、無名異焼の世界に新生面を拓いたものとして高い評価を得ている。

所在地

新潟交通佐渡 バス 本線相川停留所下車徒歩

備考

重要無形文化財の保持者を一般的には「人間国宝」と言います。

問い合わせ先

佐渡市世界遺産推進課
〒952-1209  佐渡市千種246-1
TEL:0259-63-3195   FAX:0259-63-3197

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