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保内三王山古墳群


 保内三王山古墳群は、信濃川右岸の標高約40~100mの丘陵上に位置する。250m程の範囲に築造されており、前方後円墳1基、前方後方墳1基、造出付円墳1基、円墳9基、方墳5基の計17基が確認された。このうちの5基が発掘調査され、1・4・11号墳が古墳時代前期、5・12号墳が後期に築造されたことが明らかとなった。また、出土品は、葬送儀礼または副葬品に使用されたもので、特に埋葬施設が調査された古墳時代前期の11号墳と後期の12号墳の出土品が充実している。
11号墳からは、土師器、鉄剣、鉄斧のほか、信濃川右岸地域で唯一の青銅製四獣鏡、管玉、ガラス製勾玉が出土している。これらの副葬品は、当地域を治めた人物に大和政権が信任の証として贈与したものと評価され、地域支配者層と大和政権の関係を如実に示している。
当県の後期古墳は頸城地方や魚沼・佐渡地方に集中し、越後平野に築造された5・12号墳は稀少な例である。5号墳では墳頂部から焼成後に底部を穿孔したと考えられる須恵器大甕や土師器杯が多数出土している。また、12号墳でも土器を含めた副葬品が棺外から出土しており、葬送儀礼の変化などが想定される。
発掘調査された5基の古墳から見つかった出土品は、古墳時代前期・後期における大和政権と当地域の関係を示すことに加え、葬送儀礼の変化も追うことができる。それらを一つの古墳群で把握できる点も県内では本古墳群特有の要素であり、新潟県における古墳文化を考える上で欠くことのできない貴重な資料である。

指定:県
種別:有形文化財(考古資料)
時代:古墳時代
所有者・管理者:三条市
指定年月日:平成28年3月25日

所在地

三条市本町三丁目990番地1(歴史民俗産業資料館)・上大浦670番地(市民部生涯学習課埋

問い合わせ先

新潟県観光文化スポーツ部文化課埋蔵文化財係
〒950-8570  新潟市中央区新光町4番地1
TEL:025-280-5620   FAX:025-280-5764
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