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新潟県生涯学習協会

会長コラム紹介第2弾 「ゴルゴ13と世界平和」

※ この情報の掲載有効期間は終了しています

 みなさん、こんにちは。新潟県生涯学習協会です。 先回、大好評をいただきました当団体会長の平山征夫さんのコラムを久しぶりにお届けいたします。 現在、オミクロン株の出現でようやく出口の見えた感のあった状況がまたもや雲行きがあやしくなってきましたが、私たちは社会教育活動・生涯学習推進の歩みを止めることなく元気を出して前進していきましょう。

新潟県生涯学習協会平山征夫会長連載コラム

「ひつじ雲」第8回

ゴルゴ13と世界平和」

 ラーメン屋さんなどで待っている間に、店に置いてある漫画雑誌「ビッグコミック」の「ゴルゴ13」をよく読んだ。そんな付き合い方をしてきたこの漫画が、先般単行本200号を超え、単一漫画シリーズで世界一になりギネスに登録されたという。そういえば昔からあるなあと思って調べたら、1968年11月創刊という。半世紀を超え53年続いており、日本での漫画連載としては2番目に長い(1位はその前年にスタートの聖悠紀「超人ロック」)。

 ストーリーは毎回完結で、ゴルゴ13と呼ばれる超一流スナイパー(狙撃手)が、国際紛争などの舞台で引き受けた超困難狙撃をクールに実行してゆく物語である。冷戦が終了した際には「これでゴルゴはネタ切れで連載は困難」と言われたが、シリーズは650話を超えて現在も続いている。毎回ゴルゴは人を狙撃しているわけではなく、変わったところではダイアモンドやヴァイオリンのG線なども狙撃依頼されているので、延べ何人狙撃したかは不明だが、それでもかなりの人数にはなるだろう。この漫画の面白さは、実際の国際情勢を無頼に起こりそうな設定でストーリーが組まれていること(時には舞台にされた国から抗議されることもあるようだ)にあるのだろう。

  でも前から不思議に思っていることが在る。ケネデイ大統領暗殺やオウムの国松警察庁長官狙撃など現実の狙撃事件を見れば明らかなように、戦争状態にない中での狙撃は犯罪だ。狙撃者は暗殺者である。しかし、ゴルゴ13が暗殺者として捜査されている様子はない。不可能犯罪なので証拠が掴めないからだろうか。いや、CIAやKGBやある国の大統領などもゴルゴへの依頼者だ。でも誰もその矛盾を問わない。漫画上は法を超えた神のような存在なのだろうか。いやそうとも見えない。正義の味方として依頼内容を分析して「この狙撃に義はあるか」と判断しているかと言えば、必ずしもそう思えない。その判断はかなり曖昧だ。引き受けないと話が始まらないからだろう。

  そこまで頭の体操をしてきて、ふっと思った。ゴルゴ13が神のような存在で、世界の平和を乱す権力者や富豪を狙撃してくれたらどうなるだろう。独裁者や闇の支配者などあっという間にいなくなる。そうすれば少しは平和な世界になるだろう。そこで思考は止まってしまった。それで悪政はなくせるかもしれないが、その後に善政が施され平和になる道筋は敷けるだろうか。それは自分たちで築くしかない、だったらゴルゴ13に頼むこともしない方が良い。「平和は自分たちで勝ち取るものだと」と世界大戦の経験で痛いほど知らされたのを忘れていたようだ。メルケルが引退したドイツの選挙では、また少数政党が乱立、連立成立まで大変そうだ。でもこれは独裁への道を歩んだヒットラーを再び生まないために工夫された政治ルールの結果だ。日本は如何だろう。世界の「民主主義指数」を見ると、日本は「欠陥のある民主主義」と「完全な民主主義」を行ったり来たりしている。原因は選挙など政治参加の低さだ(米国も似たような指数だが・・)。でも、世界は全く民主主義が該当しない独裁政治国等が過半だ。

 ゴルゴ13はかなり読んでいる。その中で一番印象に残っているのは、「バスを待つ人々」という話だ。舞台はバス停、バスを待っている人々の中にゴルゴもいる。街で起こったレイプ殺人事件が話題になる。そして・・・。まるで舞台劇を見るような登場人物の心理の揺れも感じられる異色作だ。そして珍しくこの話には珍しく狙撃が無いが、真犯人が自白するのは、ゴルゴが雇った バスを待つ人を演じた俳優たちの演出結果だった。

  ここまで書いて会報原稿として慌てて出稿した。その翌日の朝刊に「ゴルゴ13の作 者さいとう・たかおさん死去」の記事が載っていた。偶然か!合掌

  

 ひつじ雲(pdfファイル)

 

2021年12月1日更新
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