長さ117センチメートル、反り3.9センチメートルの太刀です。この太刀は、高田城主の松平忠昌(ただまさ)が元和9年(1623)に助宗(すけむね)に作らせて、米山薬師に奉納したものです。刀工の助宗は松平忠昌に仕えた鍛冶(かじ)で、忠昌が元和11年に越前丸岡(福井県)に移ったときに、同行したと思われます。この太刀は新刀初期のすぐれた作品です。
指定:県
種別:有形文化財(工芸品)
員数:1口
時代:江戸時代前期(元和9
所有者・管理者:密蔵院
指定年月日:昭和33年3月5日
詳しい解説
長さ117センチメートル(3尺8寸5分)反り3.9センチメートル(1寸3分)。鎬造、庵棟、中鋒で、鍛えは板目肌、刃文は大乱れで沸えでき、茎(なかご)は生ぶで、目くぎ穴2個、表に「奉寄進 米山薬師如来御宝前 松平伊豫守 源忠昌」裏に「元和九年八月吉日越後国高田之住助宗作」の銘文がある。 この太刀は、高田城主の松平忠昌が元和9年(1623)に助宗に鍛えさせ、米山薬師に奉納したものである。刀工の高田之住助宗は松平忠昌の抱え鍛冶で、忠昌が元和11年に越前丸岡(福井県)に移封のときに同行したものと思われ、当地での事績は伝わらない。作品は刀姿が雄渾であり、地刃ともにすぐれた新刀初期の名品である。
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