こいでわし
上川地区と鹿瀬地区は古くから紙すきの土地で、400年以上前から行われていた記録が残っています。江戸時代には会津藩が奨励し、紙すきが盛んに行われましたが、明治以降は機械紙におされて生産者及び生産が減り、現在は上川村小出地区の2戸だけになってしまいました。小出地区には自生の楮(こうぞ・紙の原料)が豊富にあること、よい水があること、他に適当な冬仕事がなかったことなどから、現在まで紙すきの技術が伝えられてきたものと思われます。
指定:県
種別:無形文化財(工芸技術)
所有者・管理者:保持団体 小出和紙保存会
指定年月日:昭和49年3月30日
詳しい解説
阿賀野川流域の東蒲原郡の上条組(現上川地区)・鹿瀬組(現鹿瀬地区)は、古くから紙漉(す)きの土地で、「天正十八年庚寅紙役定」など、多数の文献が残っており、歴史の古さを物語っている。 近世、会津藩の奨励もあり盛況を極めたものの、明治以降は機械紙に押され生産者及び生産は激減し、現在わずか小出部落の2戸だけとなってしまった。自生の楮が豊富であること、清流が得られること、豪雪地で他に適当な冬仕事がないことなどの立地条件が今日まで小出に伝来の和紙の技術を保存、伝承させたものと考えられている。なお、指定の要件は次の通りである。1 原料は楮とする。2 抄造工程は古法による。3 補助材料に化学薬品は使用しない。4 寸法は27.7センチメートル(9寸2分)×40.0センチメートル(1尺3寸2分)のミミ付きとする。
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阿賀町教育委員会社会教育課
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